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風を変えるシリーズ ~脳と健康を高める新たな希望:プラズマローゲン研究の挑戦 ~

2025.03.26Dr.ブログ

~脳と健康を高める新たな希望:プラズマローゲン研究の挑戦 ~

レオロジー機能食品研究所では、「医食同源」を旗印に、食と健康の関係やさまざまな食品素材から医学的に有効な物質を取り出す研究を進めてきました。そして、2005年からは「脂質」に関する研究も始め、その中でプラズマローゲンという「リン脂質」に注目するようになったのです。

 

それは、1990年代にアルツハイマー病の患者さんの死後脳でプラズマローゲンが大きく減っていることがアメリカで報告されたのがきっかけです。さらに2007年には生存しておられるアルツハイマー病の患者さんの血液でもプラズマローゲンが減少していることがカナダから報告されました。ただ、それがアルツハイマー病の原因なのか、それとも結果として減っているのかは、はっきりしていませんでした。このことを明らかにするためには、血中のプラズマローゲンを簡単に測定する方法が必要です。また測定の結果、減少していることが分かった患者さんに投与するプラズマローゲンが大量に必要になります。しかし、当時は何れも不可能でした。

 

プラズマローゲンは、哺乳類の細胞の中にある「ペルオキシソーム」という小さな器官で作られます。そんな中、2009年にレオロジー機能食品研究所の馬渡志郎所長が、世界で初めて純粋なプラズマローゲンをいろんな生物から大量に抽出する技術と血中プラズマローゲンの簡単な測定法の開発に成功しました。これは画期的なことで、以後動物実験や人への臨床試験が可能になり、プラズマローゲンの働きを詳しく調べることができるようになったのです。

 

その結果、認知症患者さんで減っているプラズマローゲンを補うことで、認知症の症状が大きく改善されることが分かりました。さらに、プラズマローゲンは認知症だけでなく、うつ病やパーキンソン病などの神経に関わる病気、そして肥満や糖尿病、心臓病、高脂血症などの生活習慣病とも深く関わっていることが、明らかになってきました。

 

1991年に「脳疲労」という新しい考え方を提案したことは、すでにお話しした通りですが、その「脳疲労」は、脳神経細胞のプラズマローゲンが減っている状態であることも分かってきたのです。BOOCSとプラズマローゲンの研究は、私たちの健康増進や健康寿命(元気に生きられる期間)の延長に新しい希望をもたらすと、私は確信しています。