BOOCSブログ
赤ちゃんと見つめ合う時間が、心を育てる
2026.02.02ブックスサイエンス
最近は抱っこひとつをとっても、便利なグッズがたくさんあります。けれど、便利さを求めるあまり、赤ちゃんとお母さんの見つめあう時間が減ってしまうこともあるようです。
本当に赤ちゃんが求めているのは、お母さんのまなざしと、そっと触れるあたたかい手。
おっぱいを飲むとき、赤ちゃんはお母さんの顔をじっと見つめながら「お母さん、美味しいよ。大好きだよ」と、小さな目でシグナルを送っています。
赤ちゃんとお母さんの理想的な距離は“25cm"なのはご存知ですか?授乳の時も、抱っこの時も、その距離で目と目を合わせ、声をかけてあげることで、安心が赤ちゃんの心にすっと広がります。赤ちゃんはおなかの中にいるころから、お母さんの声や心臓の音をずっと聞いていました。生まれた瞬間、その慣れ親しんだ声を聞き、「あ、この人が私を守ってくれるんだ」と安心するのです。
成長とともに、少しずつ距離は広がっていきます。でも、目を見て気持ちを伝えることだけは、どうか忘れないであげてください。
「赤ちゃんだから何もわからない」、そう思ってしまうこと、ありませんか?
実は赤ちゃんは、とても繊細です。泣くのは「お腹すいた」「暑いよ」「寂しいよ」「もっと近くにいて」という大切なメッセージ。とくに生後2ヶ月までは、まだ視界がぼんやりしています。よく見えない分、お母さんをそばに感じたくて泣きます。抱っこして、背中をやさしく撫でて、歌ってあげると、ほっと安心した表情に変わります。
そして、少し目が見えるようになってきたら、
おっぱいのときも、おむつ替えのときも、沐浴のときも、どうか、やさしいまなざしを向けてください。お母さんの笑顔は、赤ちゃんの情緒の土台をつくります。右脳に「うれしい」「楽しい」という回路が育ち、心がぐんと安定していきます。
最近、家族で過ごす時間でも、それぞれがスマートフォンやゲームに夢中になって、言葉のやり取りが少なくなっている光景が増えました。でも、子どもが本当に必要としているのは、「ちゃんと見ているよ」「聞いているよ」というお母さんのサインです。子どもが話しかけてきたときは、ほんの一瞬でもいいので、目を見て返してあげてください。
揚げ物中のように手が離せない時以外は、「ちょっと待って!」よりも、「うん、どうしたの?」と返してあげることが、子どもの心には深く響きます。幼児期の「見て! 聞いて!」は、ほんの数年間だけ。ここで積み重なる“目と目のキャッチボール”が、子どもの自尊心や他人を思いやる力を育てていきます。
公園に行って、砂場で一人で遊ぶ子どもと、ベンチでスマートフォンに夢中のお母さん。
そんな光景を見ると、胸がきゅっとなります。子どもの「いま、これを一緒に見てほしい!」という気持ちは、その瞬間にしかありません。ぜひ、その時間だけはスマートフォンを鞄にしまい、心を子どもに向けてあげてください。そして、どうかまだ小さな子どもにスマートフォンを渡すことは控えてあげてください。便利なこともあるけれど、心の育ちには大きな影響があります。幼児教育の現場では、いつも強く感じます。
少なくとも9歳になるまでは、スマートフォンやタブレットより、自然の中で遊び、風の匂いを感じ、季節を体いっぱいに味わう時間がとても大切だということを忘れないでください。
夜は星が輝き、電波も届かないような自然豊かな場所で育つ子どもたちは、心がとても豊かです。本当に子どもを伸ばすのは、画面の中の世界ではなく、自分の目で見て、触れて、感じた経験。そんな環境で育つ子どもたちが、未来の日本を支えていくのだと思います。
