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【プラズマローゲン物語 第1話】なぜ今ホタテ・プラズマローゲンは認知症の改善・予防の切り札なのか?

2021.07.05プラズマローゲン物語

プラズマローゲンはどの生きものの体内に存在する物質である。各細胞のペルオキシソームという小器官でつくられる分子レベルの物質で、純粋なプラズマローゲンだけを抽出するのは非常に困難を極めていたため、どう人体へ関与しているかの研究は長い事なおざりにされてきた。1990年代に入ってからアメリカでアルツハイマー病患者の脳内でプラズマローゲンが著しく減少しているということが明らかにされたが、それがアルツハイマー病の原因か結果か判明しないまま放置されていた。


ところが2000年代になって日本人の生化学者の手により純粋なプラズマローゲンの大量抽出・精製に成功し、動物実験さらにヒトへの臨床試験の結果、減少したプラズマローゲンを補充すれば認知症の改善に著しい効果があることが分かった。さらにいま、プラズマローゲンが認知症だけでなく、うつ病、パーキンソン病など同じ神経系統の病気、さらに糖尿病、心臓病、高血圧症などの生活習慣病にも大きく関与しているのではないかという研究が進められている。いま、この日本発のプラズマローゲン研究の成果が世界中に広がっていくことを願ってやまない。


この物語はプラズマローゲンと、プラズマローゲンの研究開発に携わってきた5人の医師たちのドキュメントである。


この物語のはじまりは、九州大学医学部名誉教授の藤野武彦が、プラズマローゲンが認知症に大きな関係性をもっていると直感し実証実験を思い立ったことが話の発端である。生化学者馬渡志郎は藤野の要望に応えて、分子レベルのプラズマローゲンを鶏肉から取り出して「可視化」に成功、日本で初めてのプラズマローゲンの実証実験を可能にした。九州大学医学部教授の生理学者・片渕俊彦は動物実験でプラズマローゲンの機能性を追求し、神経細胞を新生させることを発見した。福岡大学医学部教授で認知症専門臨床医の山田達夫は、そのプラズマローゲンを実際に患者に応用し著しい効果を示した。外科医ながら病院経営に能力を示してきた医療企業家・蒲池真澄は、プラズマローゲンの医療界だけでなく実社会での普及を支援した。

 

この専門領域が違う5人の医師はプラズマローゲンに出会う前は、それぞれの立場で違った道を歩んできた。プラズマローゲンがこの医師たちを結び付けたといっていい。もし15年前この5人の医師が、がっちりとスクラムを組まなかったら、いまのプラズマローゲンは生まれてこなかったことだけは確かなことである。

 

その物語のはじまりである。